2010-08-18

主な食物は、他の恐竜の屍骸や虫など -3.

ゆとり世代の石田君。
敬語の使い方とかムチャクチャで、ときどきタメ口みたいな話し方になったりも。
『石田君とオレってそんな仲良かったっけ?ツレかなんかと勘違いしてない?』
そう言った時の彼の表情、今でも思い出すくらいに印象的でした。

そんな石田君の残念なエピソード第三弾。

③面接官、敗れたりぃぃぃぃぃぃぃっ!
当然のように、また内定の取れなかった石田君。
『記録よりも記憶、内定よりも伝説残すことを取れ!』
そう言って、最後の手を教えてあげました。

『いいか?これは最後の手段や。残された手はコレしかないから心して聞け・・・』
もったい付けた口調で話し始めると、グイグイ食いついてくる石田君。
表情を覗うと、カルト宗教の信者みたいな気狂い染みた顔でした。

背水の陣で臨むのは、<作戦名:武蔵>

私 『石田君、今の君に決定的に足りんものがある・・・何かわかる?』(ボソボソと小声で)
石 『えっ、それは何ですか!?教えてください!!』(かなり焦った様子)
私 『逆転の発想だよ!!』(指差しながら大声で)
石 『・・・!』(何かに気付いたような表情)

私 『宮本武蔵は、どうやって佐々木小次郎を負かした?』
石 『はい、二刀流で・・・』
私 『違ーう!あれはわざと時間に遅れて行くっていう心理作戦で勝ったんや!!』
石 『・・・!』

私 『一回しか言わん。・・・面接の時間に遅れていけ・・・』
石 『え、いや、それは流石にまz・・・』
私 『それが君のダメなところや!もっと柔軟に物事考えろ!』
石 『・・・さっきの武蔵と小次郎の話を応用・・・ですか?』
私 『そう、その通り!今までみたいな下手な小細工いらん、男らしく一言でキメてこい!』


数日後、達観した面持ちで面接会場に10分遅れでやってくる武士(もののふ)が1人。
いや、1匹という方が正しいかもしれない。この場合は。
数々の戦い(面接)を潜り抜け、就活する時の甲冑とも呼べるスーツはテカテカ。
刀とも呼べるネクタイはシワシワ。

受付で面接に来たことを伝え、あくまでも慎重に歩を進めながら面接会場のドアの前へ。

・・・深く息を吸って呼吸を整える。

勢い良く扉を開け放つとそこには、退室寸前の、怒りで真っ赤になった面接官が。

私が最後に伝授した、最高(最昂)の一言を放つ。


石 『面接官、敗れたりぃぃぃぃぃぃぃっ!』


これ以上、多くを語らない・語りたがらない石田君と会ったのは、それから数日後のことでした。


つづく。

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